2020年4月5日日曜日

日記、ことばあつめ

 3月で3歳になった息子はよく喋って意思疎通もかなりしっかりできるのだけど、まだ半分、どこか別の世界に住んでいるみたいで(ちいさなこどもだけが遊べるひみつの世界があるのだろう)、ひと言ひと言が詩のようだったりする。
 溢れた言葉たちを覚えておこうと心の中で何度繰り返しておいてもすぐ忘れるので、聞いたらその場で携帯のメモ帳に保存していて、それがひと月ぶん溜まったのでここへ記しておく。(言葉だけでなく、日記的な記録も少し)


2020.3.5 ふとんに入ったときの息子の言葉。
「よるになると、しゅうちゃん(息子)のからだがつめたくなって、
きんぎょになっちゃうの、
それでね、めがあかなくなっちゃって、ねちゃうの」


2020.3.6 ふたたび息子、朝ごはんを食べながら。
「むかしあかちゃんがきてね、しゅうちゃんのごちそうをもぐもぐたべちゃったの」


2020.3.13母インフル2日目、息子1日目。一緒に入った布団の中で。
息子「みどりのきょうりゅうはね、ポテトザウルスっていうんだよ。
マックでね、ぽてとばっかり食べてるんだよ。」

 また同じ日の別の時間、私が息子に「ご飯いっぱい食べて、元気つけてね」というと、「おかあさんもだよ」と娘(私は吐き気で食事が摂れなくなっていた)。庭で詰んだ花や、お気に入りのおもちゃなどを持って私の寝ている部屋へ何度も見舞いに来てくれる。
 いつもと全く違う様子の母親を見て、何も言わないけれど目だけはまっすぐどこかを見つめて何か感じているらしい。
 しかしそれもほんの一瞬で、あとはいつもどおりおどけたりして元気に遊んでいる。


 夜、娘が寝室へ行く前に父親とふたりで、私と息子が休んでいる部屋をのぞきに来たとき、ついに娘の目から涙があふれる。
 父親に抱きかかえられて寝室へ行ったが、涙がとまらないようすが壁を隔てて聞こえる。
 そのあんまりにも素直な泣き声がなんとも切なく、いますぐに抱きしめに行ってあげたい気持ち。心配なのとさみしいのを我慢して、彼女なりに元気に振舞っていたんだと思うとさらに切ない。


 息子インフル2日目の朝、寝起きに。
「あの、むかしね、しゅうちゃんちにちっちゃいおばけがきてね、しゅうちゃんといっしょにトミカであそんだの。
 こわくなかったよ、やさしいおばけだったよ。」

 インスタで、「モジャ公」(藤子・F・不二雄のそれではない)という名前の謎の生き物を見て、息子「モジャ公はね、くるまなの。モジャ公はむかし、はしってたんだよ。」


2020/03/31
 息子が公園でブランコに乗りながら唐突に、私の新しい白いスニーカーと誕生日に娘が選んでくれた金のファスナーのスプリングコートについて話してきた。
「おかあさん、あたらしいしろいくつ、きてよかったね。きんのチャックのついたふくも、すみれちゃんがかってきてくれてよかったね、かわいいよ、おかあさん。」
 最近やたらに「かわいいよ」と言ってくる息子。上の子の髪留めや服などに対して私がよく「かわいいよ」と言ってるのを聞いていたからなのだろうけど、言われた母はただただ純粋に浮かれる。異性の親子は恋人のようなものだと聞くけれど、最近それがわかるようになってきた。


2020/04/03
 息子。出かけるので車に乗るよう促しても何も言わずに庭の芝生をじっとみているので、なにかいいものあった?と聞いたら、
「うん、あったよ。。。ちょうちょとかさ、、、」間をおいて静かにこたえたが視線の先に蝶々はいなかったと思う。


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